2017年06月21日

ゴールを目指す意識の欠如

2017年6月21日

ジュニア年代のサッカー指導を考えるvol5 パスサッカーの弊害~ゴール(縦)を目指す意識の欠如~

パフォーマンス/ ポゼッションサッカー/
本来は「手段」であるにも関わらずそれ自体が目的化してしまう「手段の目的化」は現場では起きやすい現象の一つです。
ボールポゼッションを高く保つ。ということもそうかもしれません。本来サッカーの目的は「ゴールを奪うこと」です。そして勝利すること。なので目指すべきは「ゴール」であり「縦」です。ポゼッションを高めることは、そのための「ひとつの手段」であるはずなのに、ボールを失わないこと、ボールを回すことが目的の「パスサッカー」となってしまっている場合が多く見受けられます。そして、パスサッカーは良いサッカーとして、広く受け入れられています。
パスサッカー=ボールを失わないことを意識させすぎると

パスサッカーでは、ボールを失いそうなプレーは極力避けるようにされています。ファーストタッチで相手を外すこと、仕掛けること、ボールを持つこと、ロングパスをすること、ミドルシュートを打つこと、スピードアップすることなど。
本来、これらのプレーは精度高くできるのであれば、チームとして望まれるべきプレーです。日本に足りていないと言われているプレーでもあります。が、パスサッカーを信奉する指導者やチームにとっては排除されるべき悪しきプレーです。積極性よりも確実性という名の消極性が求められてしまうのです。
この手のスタイルでサッカーを続けていると、ゴールを目指すプレーよりも、ボールを失わないプレーを過剰に求められる訳ですから、いつも後ろや横への選択しかしなかったり、ボールを持つ事が出来ない、仕掛けることができない、スピードアップできない、シュートを狙わないなど、俗にいう「怖くない選手」になってしまいますし、プレーの幅は広がりません。そして、自ら判断し行動できる選手にもなりません。
ジュニア世代はトライ&エラーと全面的な能力の向上

そもそも、ジュニア世代では、積極的にプレーし、トライ&エラー、成功体験と共に失敗体験を積む中で様々な能力を獲得すべきです。そして全面的な能力を向上させるべきなのです。指導者の「好み」や「スタイル」で偏ったプレーをさせたりするべきではありません。制限すべきではないのです。
一定の規則を課すことは良いとしても、選手が自ら判断し、選択し、行動するように促すことが重要です。それはパスサッカーのみならず、他の全ての「偏りのある指導」にも言えることです。勝利至上主義がダメと言われますが、パスサッカーでも、個の育成でも、ドリブルでもそうですが、こういった意味で指導者主体であれば、どちらも育成においては同じように害なのです。
サッカーはどこを目指すのか、誰がプレーをするのか、ジュニア世代では特に意識することが重要かもしれません。指導者がサッカーの全てを知っていて、全てを教えられる訳ではありません。ましてや、プレーするのは指導者でもないのです。


by TACHIBANA


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Posted by 海南FC ジュニア at 12:39│Comments(0)コーチブログ
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